- はじめに
- 1.「100万人記念ご褒美」略史
- 2.「100万人記念グッズ」≠「100万人記念ご褒美」
- 3.「100万人記念ご褒美」と3D新衣装
- 4.叶わなかった「100万人記念ご褒美」
- 5.「100万人記念ご褒美」の予想
- おわりに
- 補論 「100万人記念ご褒美」の類例―チャンネル登録者数によって報酬が得られる制度について―
はじめに
「ホロライブには、YouTubeにおけるチャンネル登録者が100万人を達成した場合、何か一つお願い事を出来る制度がある」という事実は、ある程度知られていると思う。200万人達成時にもその権利が得られることを示唆する証言もあり、正確には「100万人ごとに」というのが正しいのだろうが、現時点で100万人以外で利用された事例は見当たらない。この制度に関してはホロライブ非公式wikiにも記載があるが、未だ明らかになっていないことも多く、当該ページには海外タレントの情報が無いという問題点もある。
そこで本稿では現時点で分かっている事例と、それに基づいたいくつかの推論を簡単に述べるものである。なお、これがホロライブプロダクション全体の制度であろうことは想像に難くないが、現時点ではホロスターズに100万人登録者を達成したタレントがおらず、その権利を行使したのはホロライブのタレントに限られるため、本稿ではホロライブのみを扱うとともに、上記のような制度を便宜上「100万人記念ご褒美」と呼称することにする。
1.「100万人記念ご褒美」略史
本章は私が作成した100万人記念ご褒美 - Google スプレッドシートに基づいているので、適宜参照のこと。当然だが、「100万人記念ご褒美」の前提にはチャンネル登録者100万人を達成することが必要であるから、まずは100万人を達成したタレントを一覧にしてみよう。
卒業生と活動終了者を含め、JP/ID/ENあわせて38名が100万人を達成している。2020年10月から2021年7月にかけて達成ラッシュが起こり、その後も以前ほどの勢いはないながらも少しずつ達成者が現れた。すなわち、「100万人記念ご褒美」もまた(制度や構想自体はそれ以前からあったかもしれないが、我々の目に映るものとしては)2020年10月以降に現れるものということは理解できよう。
続いて、先ほどの一覧に「100万人記念ご褒美」の情報を加えたものを見てみよう。見ての通り、ほぼ確実に「100万人記念ご褒美」を利用したとみられるのは38名中16名である。
この16名について、さらに「100万人記念ご褒美」の実施順に並び替えてみる。
最初の「100万人記念ご褒美」利用者が桐生ココであったというのは周知の事実であろう。新衣装お披露目配信の概要欄に”100万人を記念して作っていただいた衣装です✨”とあるように、我々はこの時「100万人記念ご褒美」の存在を知ったのである。
ところが、この後「100万人記念ご褒美」の存在自体、視聴者から次第に忘れられていったように思う。というのも次の利用が4か月後であり、私自身最近まで戌神ころねの3D新衣装が「100万人記念ご褒美」であることを思い出せなかったのである。2021年7月1日に卒業予定であった桐生ココが特殊であっただけで、本来は戌神ころねのように時間をかけて制作されるものだったのであろう。実際のところ、2021年以前に100万人を達成したタレントでは、桐生ココを除けば概ね達成後9か月以上の期間を空けて「100万人記念ご褒美」が利用されている。また、冒頭で紹介した大神ミオの切り抜きにおいて「複数の案を出すこと」とされているのも、これを補強する材料である。
視聴者の間で「100万人記念ご褒美」に関する熱が再燃したのは2022年6~7月。戌神ころねからWatson Amelia・猫又おかゆという2名を挟み、Takanashi Kiara・白銀ノエル・夏色まつり・宝鐘マリンの4名が立て続けに新衣装を披露し、2022年9月に水族館コラボを実施した雪花ラミィも、2022年7月7日に「100万人記念ご褒美」の利用を告知した時である。
特にTakanashi KiaraはTwitter(現X)において以下のツイート(現ポスト)を投稿し、ホロライブ全体での「100万人記念ご褒美」の存在を明確にした。印象的なのは、Ameliaのアナウンサーパックに100万人記念と明記されているにもかかわらず、このポストを見るまで「100万人記念ご褒美」だと認識している人が少なかったことであろうか。
Jfyi guys because I already see some people misunderstanding and thinking all of myth gets one: this is a 1 million subs anniversary outfit that only I am getting, as I think other myth members asked for other things as their 1 million subs gift. Everybody got smth!
— Takanashi Kiara🐔🍍 (@takanashikiara) 2022年6月4日
They may have already gotten it and not mentioned directly that it was a 1mollion subs thing. But the ame announcer pack was one for example.
— Takanashi Kiara🐔🍍 (@takanashikiara) 2022年6月4日
【Paladins】In-GAME Voice PACK!!! (limited time!!!!) - YouTubeより
その後の「100万人記念ご褒美」はスプシの通りであるので、ともに水族館コラボを開催した雪花ラミィ・沙花叉クロヱだけ紹介しておこう。両名は達成から実施までの期間が短いことが特徴である。配信の言動などからどちらも100万人達成以前から構想していたことが窺え、100万人達成とそれに伴う「100万人記念ご褒美」の利用が現実的な目標となった2022年以降達成者の特徴であろう。
2.「100万人記念グッズ」≠「100万人記念ご褒美」
ここまで触れてきたのは、本人の口から「100万人記念ご褒美」であることが明言されるなど、99%「100万人記念ご褒美」と言えるものだけであった。ところが、Takanashi Kiaraが”They may have already gotten it and not mentioned directly that it was a 1mollion subs thing. ”と述べるように、視聴者にはそれと伝えていない事例が存在する可能性が十分あり、視聴者の間でもこれが「100万人記念ご褒美」ではないか?という推測が繰り広げられてきた。本章では、往々にして誤解される「100万人記念グッズ」と「100万人記念ご褒美」の関係について説明し、次章以降で展開する「予想」を理解する一助としたい。
まずは「100万人記念」と題して発売されたグッズを発売順に並べてみよう。一見するだけで、桐生ココ・白銀ノエル・宝鐘マリン・大神ミオ・ときのそら・沙花叉クロヱと、別に「100万人記念ご褒美」を利用しているタレントがいることが分かる。
・桐生ココ 100万人記念 桐生会 マルチスマホケース - ホロライブプロダクション BOOTH - BOOTH
・潤羽るしあ 100万人記念 やすゆき先生描き下ろし抱き枕カバー - ホロライブプロダクション BOOTH - BOOTH
・白銀ノエル 100万人記念 - ホロライブプロダクション BOOTH - BOOTH
・宝鐘マリン 100万人記念 - ホロライブプロダクション BOOTH - BOOTH
・百鬼あやめ 100万人記念 - ホロライブプロダクション BOOTH - BOOTH
・獅白ぼたん 100万人記念 – hololive production official shop
・角巻わため 100万人記念 – hololive production official shop
・大神ミオ 100万人記念 – hololive production official shop
・紫咲シオン 100万人記念 – hololive production official shop
・常闇トワ100万人記念 – hololive production official shop
・ときのそら 100万人記念 – hololive production official shop
・沙花叉クロヱ 100万人記念 – hololive production official shop
この時点で「100万人記念グッズ」≠「100万人記念ご褒美」だということは明らかだが、加えてタレントによる証言を見てみよう。例えば大神ミオの100万人記念パーカーは、1年以上前から構想しており、偶然に100万人達成とタイミングが被ったと述べている。
さらに述べるならば、○○万人記念グッズは何も100万人に限ったものではない。200万人・400万人記念として出されたものは除外しても、80万人・77.4万人記念グッズが出ている。以上の事を踏まえると、相当な無茶振りをしない限り、記念グッズには「100万人記念ご褒美」を使うまでもないと考えるのが自然であろう。
3.「100万人記念ご褒美」と3D新衣装
「100万人記念ご褒美」の実例である16例のうち5例が3D新衣装であったこと、2022年の特定時期に固まってお披露目されたことから、3D新衣装は「100万人記念ご褒美」として最も有名だと思われる。本章ではホロライブ全体の3D新衣装について概観し、「100万人記念ご褒美」との関連を考えてみたい。
アイドル衣装や水着などの共通衣装と、始めから3Dでデビューし、2Dのモデルを持たないタレントを除けば、ホロライブにおける3D新衣装は以下の16例となる(名称は基本的にホロライブ非公式wikiに準じ、一部改変を加えた)。なお、黒上フブキ・がうるについては理解が不十分なため考慮していない。
◎わんだふぉーわーるど衣装 - 戌神ころね、2021年10月1日
〇わためぇ Night Fever!! in Zepp Tokyo衣装 - 角巻わため、2021年10月12日
〇STELLAR into the GALAXY衣装 - 星街すいせい 、2021年10月21日
〇あくあ色 in わんだ~☆らんど♪衣装 - 湊あくあ、2022年1月28日
・普段着風アイドル衣装 - 星街すいせい 、2022年3月31日
〇NEW UNDERWORLD ORDER衣装(ラッパースタイル改) - Mori Calliope、2022年7月21日
◎100万人記念衣装(ミソジエディション) - 宝鐘マリン、2022年7月30日
〇ぽいずにゃ~しんどろーむ衣装 - 猫又おかゆ、2022年9月30日
・アイドル衣装(2D)3D改 - 大空スバル、2022年11月20日
・2023年誕生日衣装 - 兎田ぺこら、2023年1月12日
〇Shout in Crisis衣装 - 星街すいせい 、2023年1月28日
〇Break your ×××衣装 - 常闇トワ、2023年10月13日
16例のうち、〇を付した8例がソロライブ関連衣装、◎を付した5例が「100万人記念ご褒美」である。ここで、残る3例について考えてみよう。
後述するように、星街すいせいは「100万人記念ご褒美」が未使用であることを公言しているので、「普段着風アイドル衣装」は「100万人記念ご褒美」ではない。
大空スバルについては、100万人達成から1年4か月後と、時期的に見るとちょうどよい期間ではあるが、「既にある2Dを(改変してはいるが)3Dにしたもの」という点では星街すいせいの「普段着風アイドル衣装」と重なる部分もあり、判断が難しい。
兎田ぺこらの「2023年誕生日衣装」は、100万人達成から2年強と少し間が空くが、他にも同程度の期間が空いた例はあり、かつ他の3期生も「100万人記念ご褒美」で3D新衣装を選んだことを踏まえれば、可能性は最も高いと考えられる。
以上見てきたことから、3D新衣装は何らかの特別な場合にのみ貰えるものだということは間違いないと思う。ライブという観点から見ても、ソロライブではかなりの高確率で貰えているが、ユニットライブでは1期生・3期生は貰っておらず、5期生のみがT4U浴衣衣装を貰っている。やはり大空スバル・兎田ぺこらも「100万人記念ご褒美」を利用したとみるのが自然だと思われるのだが、そうすると「普段着風アイドル衣装」の異質さが際立ち、分からないとしか言いようがない。
4.叶わなかった「100万人記念ご褒美」
「100万人記念ご褒美」は何でも叶えてくれる魔法の制度という訳ではない。実際に当初の希望通りには進まず、計画を変更するという事例がいくつか知られている。これは100万人達成から「100万人記念ご褒美」利用までに期間が空く原因の一つであろうし、先述した「複数の案を出すこと」もこれに対応する方策であろう。次章の「予想」に繋げるためにも、以下で私が知り得た3名の事例を紹介したい。
天音かなた
最も有名だと思われるのは天音かなたの事例である。しばしばガッキー(女優の新垣結衣)が好きであることを公言し、ガッキー結婚でショックを受けた際には肉殴り配信を行った彼女は、「ガッキーと会うこと」を「100万人記念ご褒美」としていたが、現実的に困難だとされ、のちに3D新衣装に変更することとなった。
角巻わため
角巻わためは、2023年1月4日時点において、「100万人記念ご褒美」の計画が進行中であり、当初はアニソンタイアップを希望していたが、成就の見込みがないため変更したことを報告している。その後の続報を聞かないが、彼女の性格からして発表された時には「100万人記念ご褒美」だと明言してくれると期待したい。
Ninomae Ina'nis
2022年7月7日のマイクラ配信によると、Ninomae Ina'nisもまた元来の計画が叶わなかったタレントの1人だと思われる。この後、更に別の計画が進んだと思われる発言もあるのだが、予想を範疇を超えないため次章に譲りたい。
But that's the thing, because like Kiara got a new outfit as like a gift, I guess?
(I've) been thinking about what I wanted.
I asked for something that I've always wanted.
I don't know if it'll go through, but the original plan didn't go through.
So... PS5? No, no, no, it's something for you guys too.
5.「100万人記念ご褒美」の予想
本章では、各タレントの「100万人記念ご褒美」について、これまで展開されてきた説にも触れながら、なるべく確度の高い「予想」をしてみたいと思う。一切の情報が無い者も多いので、未決定表明者も含め、特記事項があるタレントのみを取り上げた。
Gawr Gura
Gawr Guraは既に4回分の権利を取得していると見られながら、ほとんど情報が無い。アメリカのメキシカンファストフードブランドである「タコベル」のテレビCM出演がそうではないかという説も見かけるが、根拠となる発言は見つけられていない。
その他に気になることと言えば、YouTubeにおける3Dライブであろうか。Mythは2022年3月の3rd fes.で3Dを初披露したが、YouTubeにおけるお披露目ライブは2023年2月まで待たなければならなかった。それ以前はVR ChatやAmeriaのスタジオを利用したライブを行っていたのだが、(おそらく)唯一Gawr Guraのみがホロライブスタジオを利用したライブを行っている。4回分の権利を入手したと思われるGawr Guraであれば、これに「100万人記念ご褒美」を利用した可能性も考えられる。
兎田ぺこら
「2023年誕生日衣装」が「100万人記念ご褒美」であった可能性は3章で示唆したので、ここでは「200万人記念ご褒美」について考えてみたい。冒頭で述べたホロライブ非公式wikiには、「プライベートブランド「UP2M」のグッズ販売」が「200万人記念ご褒美」だと記されている。当該箇所には出典が無いため、何を根拠としているのか判然としないが、恐らく「兎田ぺこらチャンネル登録者数200万人ということで、その記念にグッズが出るよ~!」の部分ではないかと思う。しかし、アパレルグッズはそれほど珍しいものでもなく、2章で述べたように記念グッズには「100万人記念ご褒美」を使うまでもないと考えるのが妥当である。むしろ当該配信そのもの、あるいはドラクエコラボなどの方が「200万人記念ご褒美」として予想するには適切であろう。
Ninomae Ina'nis
「100万人記念ご褒美」の計画を変更したことは4章で述べたとおりだが、2022年9月14日の2周年配信における、その後の展開と思しき発言が以下の通りである。ここからある作曲家に曲を依頼したことが分かるので、当てはまりそうな事例を探してみよう。すると、2023年2月15日リリースのかめりあメジャー4thアルバム「灰の羽搏」に収録された、「Camellia feat. Ninomae Ina'nis - Drenched in Air」が浮かび上がってくる。アルバム自体の告知も2022年12月21日であり、若干期間に余裕が無いように思えること、Ninomae Ina'nis本人のもとで公開されなかったことなどの疑念が残り、今後新たにオリジナル楽曲がリリースされれば考えを改める必要はあるが、ひとまず「100万人記念ご褒美」だと予想しておきたい。
"What was my 1 mil wish?"
It's still in the works, but I asked if I could get a song commissioned by a certain composer that I very very very very much like.
And it's in the works.
I don't know if it's gonna happen 100%.
Sometimes it doesn't fall through.
I have some backup plans, but it's a hopefully number one choice gets back to us, but it's been in the works.HAPPY 2nd ANNIVERSARY!!!!!!!!!!! #Tako2sDay - YouTube(自動字幕参考)
星街すいせい
星街すいせいは2023年9月27日の200万人達成時点において、未だ「100万人記念ご褒美」を使用していないことを明らかにしている。注目すべきは、(既に2Dを持っていた衣装ではあるが)3D新衣装を「100万人記念ご褒美」を利用すること無く入手している点であろうか。
Kureiji Ollie
Kureiji Ollieについては、海外ファンサーバーなどでlive2d 2.0が「100万人記念ご褒美」だったという説を見かけたことがある。しかし、その1か月後にAnya Melfissaもlive2d 2.0をお披露目したことを踏まえれば、「100万人記念ご褒美」ではないと考えるのが自然だろう。
ときのそら
ホロライブ非公式wikiには「えーちゃんと金沢旅行」の他に、「2022.10.07の新髪型&2022.10.09のドレス衣装用上着」が挙げられているので、これらの妥当性を検証してみたい。それぞれ、「今回の新髪型は100万人突破記念でいただいた髪型になります」「100万人記念に作っていただきました」とされているので、「100万人記念ご褒美」の可能性はあるだろう。しかし、他に複数のご褒美をもらったタレントがいないことも踏まえ、とりあえずえーちゃんが「ご褒美旅行、100万人記念加賀百万石キラキラツアー」と述べていた「えーそら金沢旅行」を重視しておきたい。
癒月ちょこ
2023年9月6日の100万人達成時点で「100万人記念ご褒美」は決めていない。
おわりに
「100万人記念ご褒美」について、EN/IDのタレントは言語的制約から十分な情報収集が出来ておらず、網羅しきれていない可能性が高いが、はじめに設定した目的をおおむね達成できたのではないかと思う。Ceres Faunaのように、まだ100万人を達成していないタレントも「100万人記念ご褒美」でやりたい事について語る場合があり、タレント活動のモチベーションにも繋がっているのだろう。本稿はここで終わるが、補論として「にじホロ」における「100万人記念ご褒美」の類例を紹介するので、是非一読していただきたい。
補論 「100万人記念ご褒美」の類例―チャンネル登録者数によって報酬が得られる制度について―
ホロライブの場合
かつてのホロライブにおいては、「登録者3(5)万人で3D」という制度があったことが知られている。2018年5月2日開始の1期生オーディションや2019年1月21日より開かれていた随時募集オーディション(アーカイブは2019年3月30日時点)、(直接は確認できないが)湊あくあオーディションにおいては、「人気になったキャラクターは3D化して、ときのそら同様にスタジオでの配信を行えるようにします(都内以外に在住の方へは旅費の支援や配信機材貸し出しを検討中)。」と詳細は明らかでないが、以下のツイートに示されるように、その基準はほぼ間違いなく3万人であった。
ホロライブってみーんなチャンネル3万人くらいから3Dのお体の手配準備始めるんですよ〜(^・ω・^§)ノ✨
— 白上フブキ🌽オリ曲『LETTER☆彡公開中』🦊 (@shirakamifubuki) 2019年2月16日
なので……皆そろそろ手配準備されている可能性(^・ω・^§)ノ
因みに!3Dになっても2Dはそのままですからね?
現に私がそうですから!ミオが不安がってたけど、目の前に私という見本がおるやんけ!
2019年6月13日に開始された3期生オーディション、2020年3月20日に開始されたキャラありオーディションのページには「Live2DのVTuberとして活動し、人気になった方(YouTubeチャンネル5万チャンネル登録が目安)には公式3Dモデルを提供して、都内のスタジオでの配信を行えるようにサポートいたします。」とあるので、3期生以降では5万人へと基準が変更されたらしい。なお、2019年5月にイノナカミュージックに加入した星街すいせいの場合は3万人が適用されたようである。また、白銀ノエルのリプライを見る限り、この「目安」がタレント間の共通認識となっていたかは断定できない。
うおおおおッッ!!
— 白銀ノエル⚔ホロライブ3期生 (@shiroganenoel) 2019年9月20日
rocoさんいつも素敵なイラストありがとうございまするッ😭🌟
つよつよなお顔にふわさらな髪の毛、全てが尊いです…🙏💘
団長は幸せ者です🥰🎉
3D化の目安?が5万人とリスナーさんから聞いていたので嬉しくて…!!これからは次の目標に向かってまた頑張りますッ💪😤✨
ここで詳細な検討はしないが、2020年4月23日開始のENオーディションにおいては3D化の項目が削除されており、さらに4期生以降では「登録者5万人で3D」という目安は有名無実と化し、機能しなくなったと思われる。
そのほかに考慮に値するのは、白上フブキの「bilibili100万人記念新衣装」であろうか。他に100万人を達成したタレントがいないため定かではないが、当時は別プラットフォームにおいても「ご褒美」が検討されていた可能性はある。
ホロスターズの場合
有識者の会員から、JPを中心にホロスターズの類例についてもご教示いただいた。ソース等を網羅したわけではなく、明確に制度として定められているかも不明瞭ではあるが、参考程度に記しておく。
ホロスターズでのお祝い(ご褒美)は10万人で得られることがタレントから明言されている。「10万人ご褒美」として一番最初に行われたのは10万人新衣装で、律可がお披露目した。
ホロスターズは新衣装をリレー形式でお披露目することが多いが、10万人を記念した衣装は単発でお披露目されるという特徴がある。また、10万人の新衣装を記念したグッズが同時に発売されている(一部例外あり)。
ホロスターズ9人のうちこの記念を新衣装に使ったのは7人であり、夕刻ロベルはこの記念報酬を使っていないと思われる。また、アステル・レダは配信のリニューアル&グッズ販売がこのご褒美にあたる。
なおUPROAR‼ではこのご褒美に言及したメンバーはいないので、この制度がなくなったか、言及されずに使われているか、とっておかれている可能性がある。
また、一定のチャンネル登録者数が関係する制度については度々言及されており、
例えばホロスターズではチャンネル登録者3万人を超えることでメンバーシップを始めることができる制度があった(本人希望による)。感覚としては、本人がやりたいことを叶えるのに一定水準の数字が出ることで認可されるという制度とのことである。
また、2023年にはホロスターズの記念グッズ販売が誕生日のみとなっているが、その説明の際に「登録者数などの成果でグッズなどを出せる可能性がある」と律可が言及している(実際にどれが該当するかは不明)。
また、律可のみ「10万人記念ライブ」を開催していることも注目される(律可は3万人で3Dになっており、このライブの時点では他のメンバーに3Dのタレントはいなかった)。
「100万人記念ご褒美」に関する言及としては、卒業生であるNoir Vesperが「YAGOOとゴルフ」という目標を掲げていたことが知られる。
にじさんじの場合(執筆:綿貫すとら)
※上記の通り、この箇所に限り会員に執筆を委託した。
にじさんじでは昔から登録者数によって報酬が得られる制度があることが公言されていた。大きなもので言えば「登録者数5万人でLive2D新衣装」「登録者数10万人で3D」である。ほかにも「登録者数1000人でオプション追加」、「登録者数30万人で3D新衣装」などの基準があったようだが、前者に関しては登録者数の伸びが早かったため即座(おそらく一期生初配信から1か月以内)に消滅し、後者に関してはソースが一つしかないため全体としての基準なのか、個人に定められた"ご褒美"なのか明言できない。
また、現在はこの制度から変更されており、詳細は公開されていないはずだが「ポイント制度」なるものが用いられていることが分かっている。記憶の限りでは2019の京まふで花畑チャイカがこのような内容の話をしていたはずだがソースは存在しない。加えて、先述した「登録者数30万人で3D新衣装」の日付以前であることから記憶違いである可能性も十分に存在する。
ソースを提供できる範囲で最古のものは2021年9月である。こちらのアーカイブでは「登録者数などによってポイントを得られる」「ポイントは3Dモデルの修正等にも使用できる」など、この制度の詳細を知ることができるので興味がある方は視聴を推奨する(決して筆者の好みではない)。これ以上古いアーカイブをご存じの方はぜひ情報提供をお願いしたい。なお、この制度は現在も続いており、直近では2023年10月1日時点で言及を確認している。
一方で、旧制度の適用期間については2020年デビューのライバーまでと考えるのが自然だ。2020年デビューの中で最後にデビューした世怜音女学院演劇同好会の北小路ヒスイ・西園チグサがそれぞれ2021年3月9日、2021年4月18日に5万人記念衣装を公開しており、それ以降にデビューしたライバーから5万人記念新衣装に関する発言などが確認できないためである。これらの日付より、2021年ごろが厳密な移行期間と考えるのが妥当であろう。
また、2018年9月より実装された「にじさんじ2.0」(2.0の表記は第2次アップデート以降用いられている)も登録者数5万人記念ではないかという意見がSNS上その他で散見されるが、現時点でこれに関するソースは確認できなかった。唯一公式からの情報として扱えるのは神田笑一の登録者数5万人達成時に瀬戸美夜子から送られたリプライのみである。このリプライ時点で神田笑一のにじさんじ2.0実装は公表されていないため、「登録者数5万人を達成したからにじさんじ2.0を手にする権利を得た」と解釈することもできる。しかし、これ以外に配信内での言及やTwitter等でのツイートは確認できなかったため、このツイートのみをもって「登録者数5万人でにじさんじ2.0が実装される」と判断することは難しい。
しかし、登録者数5万人達成順とにじさんじ2.0の実装順(同時に実装されたライバーは相関係数が最大になるように順番を指定する)の相関係数をとると0.989となり、達成順と実装順に10人以上差があるライバーも渋谷ハジメと雨森小夜以外存在しないことを考えると、登録者数5万人が基準となっていたと考えるのが適当かもしれない。なお、にじさんじ2.0は2022年デビューライバー以降にはデビュー時点で実装されているため、この基準が適用されていたのは2021年デビューのエデン組までである。5万人と2.0の関係性についても、ライバーが配信等で言及しているアーカイブをご存じの場合は情報提供をお願いしたい。
本記事は100万人記念についての記事なので、にじさんじの100万人記念についても言及しておく。にじさんじ・NIJISANJI ENでは卒業済みライバーを含めて7名が100万人に到達している。そのうち葛葉を除く6名は「Celebration (Goods)」という名称で100万人記念グッズを販売している。ホロライブのように、これ以外に100万人記念のご褒美が存在するのかどうかは、現時点で不明である。
Kanae Celebration Goods | にじさんじオフィシャルストア
Hyakumantenbara Salome Celebration Goods | にじさんじオフィシャルストア
Tsukino Mito Celebration | にじさんじオフィシャルストア
Vox Akuma Celebration | にじさんじオフィシャルストア
Mysta Rias Celebration | にじさんじオフィシャルストア
Luca Kaneshiro Celebration | にじさんじオフィシャルストア
なお、葛葉に関しては現時点で記念グッズの販売・それ以外のご褒美に該当するようなイベントは存在していない。一応2021年11月10日に行われた『Kuzuha Birthday Event 「Scarlet Invitation」』のプレスリリースでは「100万人を達成した」という文言が使用されていたり、Twitterにて ママ(本田ロアロ氏)に書き下ろしイラストをもらっていることが公言されていたりするが、前者は100万人記念以前から準備されていたと考えるのが適当であり、後者は100万人記念としては不足している感が否めない。葛葉ファンの中でも、いずれ100万人記念に相当するグッズ販売かイベントが開催されるという予想が(期待半分かもしれないが)なされているという印象である。
(記事執筆:黒影海老)
(英語協力:がーと)