感想 可哀片コハルの終末世界

*この記事は「可哀片コハルの終末世界」のネタバレを含みます。
初見視聴は一度きりしか体験することができませんので,先に動画を視聴することを強く推奨します。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回はストーリー解説動画「拝啓、始まった世界より。」まで視聴した後に#1から順に再び視聴していった感想を綴っていきます。

 

#1 自己紹介

動画の導入から一瞬でストーリーに引き込むような展開で始まり,初見時はすぐにこの物語に没頭することになりました。全体を通して可哀片コハルの終末世界は描写に終末の儚さのようなものが感じられていいですね...

 

自己紹介では自身のことを「可哀想な欠片と書いて可哀片」と紹介している点に,終末世界に入る前の「川平小春」自身の心持ちのように思われました。一方その後に「ここの暮らしは正直に言って、とても快適だから  自由で、幸せで、何よりうるさくないわ」と終末世界の現状を語っています。憎んでいた現実世界で持っていた「川平小春」という名前を捨て,幸せな終末世界で可哀想を想起させる「可哀片コハル」という名前を名乗っている点からも多少の不幸せな過去が仄めかされているように感じました。

(あとちゃんと「可哀片コハル」の辞書登録もしときました)

 

#2 世界紹介

気になったのは地下水槽の泳いでいるけど死んでいるという魚のシーンでした。
「何も食べず、何かを楽しむことも無く、何かを悲しむことも無く、何かを高望みすることも無く ただ泳いでいる」という魚と暗転時に挿入された「そう、誰かさんのようにね。」
後ろの項目に行くにつれて可哀片コハルにより当てはまるような,可哀片コハル自身のことを言っているような気配を感じます。一番外から様子を見ている生存者にとって可哀片コハルは生きていると言えるのでしょうかね。

 

工場についてもストーリー解説動画を見てからはちゃんと学校のことを言っているということが理解できます。描写上手くてすごい。

 

#3 質問回答

いい~な~!!!!!!!リアルタイムで可哀片コハルを見つけてマシュマロ送りたかった!!!!!!!!!!!!!!!

ちゃんとマシュマロ返答で終末世界の世界観を表現出来ている点は見事ですね。

 

#4 誕生日だから新衣装公開します

動画導入の儚げな終末世界の雰囲気とBGMの中,自身の誕生日を祝う可哀片コハルとぺけの様子が最高に終末もので,こんなシーンが摂取出来てこのストーリーを見つけて本当に良かったと思いました。こういうの大好き。

一方動画本編は普段よりも終始賑やかな様子で,誕生日と新衣装を公開したり,動画に乗ったノイズに笑ったりする明るい様子でした。導入の静かで暗めの雰囲気との対比が絶妙で特に好きな回の1つです。

 

#5 週末5限のベルが鳴る

可哀片コハルが表に出てこない終末の説明回でした。現実の世界でも終末預言のようなものが流行ったことが幾度かありましたが,実際に感知できるほどの異常と共にその時がやってきたらどれだけ預言を信じてしまうのでしょうか。...やっぱりこの回の感想何書けばいいか分からん.........tasukete…......muri............

 

#6 絵本朗読

最初の方で可哀片コハルが過去の家族の記憶に動画内では初めて触れてしまうシーンがありました。「お母さん」と言おうとした瞬間に挙動がバグり,その後何事もなかったかのように流して絵本の読み聞かせを始めました。可哀片コハルがいるVRの終末世界では川平小春の元の深層意識が「あいつら」と呼称される憎むましい存在として出現する一方,無意識のうちに出てしまった過去の記憶に関しては挙動をバグらせて修正しているように感じ取ることができます。この時点ではまだ修正出来てるんですね...

 

#総集編 10分でわかる可哀片コハル

カメラの画質が上がった~~~かわいい~~~~~~ぺけもかわいい~~~

ただ振り返り中の感想に自分が選ばれた存在であるという選民思想のようなものが垣間見える~~~~~~~わ~~~~~~~~

 

...ところでストーリー解説動画で語られたメールに関する「もう1人のかわひらさん(姉)」の存在の匂わせ,改めて見てみるとかなり表現が上手いと感じました。次の動画の初めに可哀片コハルの方にメールはただの通販サイトの広告だと言っていたところで何か隠しているのではないかと思えてしまったのもストーリー組み立てのセンスを感じました。

 

#7 ぺけとお遊び

ぺけがかわいい回 荒ぶるぺけもちょっとかわいい

ぺけのかわいさを見せた後にぺけにも関連する不穏なストーリー展開になるのがまた良いよね。

 

#8 ヤンデレ大人姉さんツンデレパリピ系終末Vtuber、可哀片コハルです

今度は可哀片コハルがかわいい回
っと思ったけどよく見たらお姉ちゃんキャラを演じているときに伏線を張ってたことに再走して初めて気が付けました。

 

そしてイメチェン後の語りのシーン,可哀片コハルが今の自身の境遇を話す中で「コハルのこと 可哀想だなんて思わないでね」との発言。動画を観ている生存者たちにとっては可哀片コハルについて可哀想と思えるような描写があまりない中で,普段「可哀想な欠片」という言葉を使って自己紹介している可哀片コハルがそのようなことを言うなど,見えている世界だけでなく可哀片コハルの内面まで何か不調が起こっていることが伝わってきます。暗転部の文章やエンディングMVをぶった切って入った親子の会話など,細部には確実に終わりに近づいている様子が散りばめられている回であったことに気が付けました。

 

#9 一周年

いい~な~!!!!!!!リアルタイムで可哀片コハルを見つけて1周年祝いたかった!!!!!!!!!!!!!!!

 

......最後の鳴り止まない音が祝福の鐘?

 

#10 時計の針は止まらない

「そんなこと言ったら、毎日が終わりと始まりの連続ですよ。」

 

#11 (ぺけと仲直り)

譛?邨ょ屓縺ォ蜷代¢縺ヲ荳咲ゥ丞コヲ繧偵ヴ繝シ繧ッ縺セ縺ァ荳翫£繧句屓縲ゆス墓嶌縺上∋縺阪°繧上°繧峨↑縺??

 

#最終回 川平心春の終末世界

今までの動画小さな伏線や心境を描いた場面など,色々なものを拾いあげて綺麗に終わるこれまでの素晴らしい動画群にふさわしい最終回でした。間違いなく「ストーリー系VTuber」の中で特に見事なストーリーだったと言えるのではないでしょうか。また良い作品に触れることができました。

 

 

最後に

完結した後に見かけることとなった可哀片コハルの終末世界。実際に視聴してみるとリアルタイムではなくても十二分に楽しむことができるストーリーでした。
(チャンネルのアップロード動画欄で「川平小春」の名前を知るネタバレを受けたけど)
これからもさらに多くの人にこの物語が広まっていくことを願います。

 

(記事作成:城垣)